※この記事は「かんたん脳科学講座」の続編です。よろしければ脳科学講座を先に読んでからご覧くださいね。

「ネガティブな現実が変わらない」その理由を知って対策するための簡単脳科学講座

では、前回の記事のおさらいです。

前回の記事内容:脳機能のまとめ

  • 脳の第一使命は「死なないこと」。
  • 脳は「現状(コンフォートゾーン)」を維持すれば「死なずにいられる」ので満足。
  • 脳内にあるRASフィルターが情報を仕分けしている(顕在意識へ上げる情報と潜在意識へ仕舞う情報を仕分けする)。
  • 潜在意識へ仕舞われるすべての情報をスコトーマ(盲点)と呼ぶ。(スコトーマ(盲点)を「見える化」するためには「心の視野」を広げる必要がある)
  • 人は顕在意識で認識している情報(RASフィルターの選んだ情報)だけが自分の生きている現実だと認識している。(実際にはフィルターの仕様設定を変えると別の現実が見えてくる=同じ出来事に対して違う視点から見ると、現実の捉え方が全く変わる。)

 

本記事では、いよいよ「現実を変えるために、どうしたらいいのか?」について、具体的なお話をしていきます。

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現実を変えるために必要なこと

脳の機能について理解すると、現実をすばやく変えるにはRASフィルターの仕様変更が鍵であることがお分かり頂けるかと思います。

ここで問題となるのが、このRASフィルターのデフォルト設定の変更は、通常は難しいことです。

何故なら、RASフィルターは現実が大きく変化しようとすると急ブレーキをかけて、現状維持をしようとするからです。

(脳は現状維持さえできれば、死なないので満足だからです。)

 

大きな変化には猛烈にブレーキがかかりますが、小さな変化であればRASフィルターのブレーキの力も小さくなります

子どもたちに「毎日の小さな努力の積み重ねの大切なのだ」と口を酸っぱくして言うのはこのためです。

現実を変えるための「潜在意識の書き換え」

しかし、上記の方法では挫折する方も多いんです。

時間をかけても目に見える成果がなくて力尽きてしまったり、努力が嫌いな性格だったり、或いは潜在意識に強力なブロックがあって、努力しても努力しても報われなかったりすることがあるからです。

そんな方々のお悩み解決方法として、世の中には「潜在意識の書き換え」に関する講座や情報が溢れています。

ところが、これもそう簡単にうまくいくものではありません。

「潜在意識の書き換え」がなかなかうまくいかない、それこそ、このRASフィルターのデフォルト設定の変更がうまくできないということなのですが、では、時間をかけずにRASフィルターの仕様変更ができる方法は何かあるのでしょうか?

「潜在意識の書き換え」がうまくいく方法

実は、このRASフィルター機能が低下する意識の状態というものがあります。

つまり「現状が大きく変化する」ということに対してブレーキがかかりにくくなる意識の状態があるということです。

これが分かったら、船を乗り継ぎ電車を乗り継ぎ徒歩で数カ月かけて辿り着くところへ、飛行機で一っ飛びできるようなものなので便利ですよね。

 

RASフィルターが認識している現実が一度書き換われば、その新しい現実がコンフォートゾーンとして脳にインプットされます。

ということは、RASフィルターは今度はその新しいコンフォートゾーンを維持するように機能し始めるので、あっという間に現実に変化が起こるというわけです。

では、RASフィルター機能が低下する意識の状態とはどんな状態なのでしょうか?

あなたは心当たりがありますか?

 

実は、それが顕在意識と無意識の狭間の状態といわれる「深いリラクゼーション状態」です。

具体的には脳がシータ派という状態になっているときで、眠りに落ちる寸前のウトウトした状態、意識が少し朦朧としている状態をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。

 

誰でも眠りに落ちる寸前のウトウトした状態ではシータ派が出ているのですが、このシータ派を好きなときに出して、さらにそれを維持するのは、実はすごく難しいテクニックです。

何十年もヨガの修行を積んだ方の瞑想状態ではシータ派が確認できることもあると言われています。

私が習得している「呼吸セラピー」はこの点においてとても優れています。

シータ派の状態を維持する時間があるからです。

クライアントさんのシータ派を維持するのが呼吸セラピーのセラピスト(ソフロロジスト)の大きな仕事でもあるんですね。

※シータ派状態は潜在意識を書き換えるだけでなく、心身をゆるませ、体のバランスを整える効果があります。

深いリラクゼーション状態ですべきこと

シータ派が出ている状態で何をしたらいいのかというと、理想の現実を臨場感をもってイメージすることです。

つまりイメージトレーニングですね。

実は、脳に理想の現実を認識してもらうのに、実際に体験する必要はありません。

ただ想像するだけ、つまりイメージトレーニングするだけで十分なのです。

何故なら、脳は現実と想像の区別をつけないからです。

脳科学的にはどういうことかというと、現実の映像を見ているときも、頭の中で妄想しているイメージ画像を見ている時も、脳の同じ部位が活発化しており、筋肉の反応など、生体反応としても同じ反応が出るということなんです。

だからこそ、スポーツ選手が「うまくいくときのイメージトレーニング」を重ねるわけです。

「うまくいくときのイメージ」はメンタルを鍛えるだけでなく、上手くいくときに使われる筋肉も訓練することができるからです。

 

妄想しても現実の映像を見ても脳の同じ部位が活性化 ⇒ 脳は妄想と現実の映像の区別をつけていない

 

「いやいや、そんなことないよ~。宝くじ当たる妄想してもあたった事ないし」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

それは、顕在意識、特に論理を司る左脳が、イメージを見た後で、後付けの思考によって「でも、これバーチャルだから、実際には起こらない」とレッテルを貼ってしまうからです。

 

イメージと現実を私たちがどのように体験しているかを比較するために、次のようなシーンを考えてみてください。

例えば、本を読みながら頭の中で情景や登場人物の感情を想像して物語の世界へどっぷり浸かっている状況を想像してみてください。

イメージを膨らませている最中はまるで物語の中に自分が生きているような感覚になりますよね。登場人物のうちの誰かがまるで自分の分身であるかのように感じます。そして、本を閉じると「いい物語だ。でも、これは物語だから。自分はこんな大冒険をしたなんて誰かに言って笑われないようにしよう」と左脳が私たちに注意を促します。

このようにして、私たちは物語とバーチャルを分けて生きているつもりでいます。

ところが、物語を想像している時に登場人物に感情移入して感じた幸せや達成感は実際にその人の心を満たす効果があり、本を読む前と読んだ後では心の状態が変わっているものです。

本でなくとも、映画やテーマパークなどでも同じです。

例えば、映画で主人公がビルから下へ落ちる、テーマパークで絶叫系を体験するとき、頭では、自分は安全であることが分かっていますよね(左脳の働き)。

でも、体感では恐怖を感じるはずです(でなければ絶叫系の人気はあがりません。)。

本を読むよりも映画、映画よりもテーマパークの絶叫系の方が恐怖は強くなり、その記憶は深く残ります。

 

それは、何故だか分かりますか?

 

それは、刺激される感覚器の数が多いからです。

本は読みものです。その描写が五感に訴えるもので、なおかつ、リアルにイメージできる描写があると、恐怖は強くなるでしょう。

映画は映像(視覚)と効果音(聴覚)に強く訴えます。

そしてテーマパークの絶叫系アトラクションは視覚、聴覚に加えて、風を肌に感じる感覚(触覚)、空気を捉える感覚(嗅覚)、体が感じる感覚(平衡感覚や温度センサーなど)などが合わさっています。例え、椅子にベルトでしっかり固定されていて、落ちないと分かっていても、体の感覚が伴うと、脳は身に危険が迫っているかのような反応を示すのです。

 

ところが、さまざまな体感刺激が揃っている現実の出来事でも「夢の中にいるように感じられる」こともあります。

例えば「見慣れた近所が火事で燃えているのを見る」とか、或いは「もう会えないだろうと思っていた人に、あり得ない所でばったり会う」とか、そういう体験は、すぐに現実だと認識することができにくい場合があります。

 

これは「現実ってこういうものだ」と信じている概念と、体験している現実が一致していないからです。

 

つまり、脳は、現実が想像かに関わらず、刺激される感覚器の数が多く、「現実ってこういうものだ」と信じている概念と一致している体験に対して、現実扱いをする、ということです。

脳の中で「現実」と認識されやすい妄想は?

  1. 刺激される感覚器の数が多い
  2. 「現実ってこういうものだ」と信じている概念と一致している

 

ここまでをまとめると、現実を変えるための「潜在意識の書き換え」には、

  1. 実際に新しい現実を体験しなくても、イメージトレーニングだけでOK。
  2. イメージトレーニングは、脳がシータ派の状態で行うと効果的。
  3. シータ派で行うイメージトレーニングでは「刺激される感覚器が多いイメージトレーニング」「自分が信じている概念と一致しているイメージトレーニング」が効果的。

ということになります。

 

ココまでを読んで「う~ん、理論は分かったけど、実際、イメージとレーニングだけで本当にそれほどの効果が出るの~?」という方のために、とっておきのお話をしましょう。

それが、実は、誰もがこのイメージを現実化する力を普段から行使している、というお話です。

みんなが日常で知らないうちに使っているイメージ現実化のパワー

イメージする

「想像するだけで現実が変わるなんてあり得んでしょ」と思うかもしれませんが、誰もがこのパワーを日常的に行使しています。

日常的に行使しているにも関わらず「想像するだけで現実が変わるなんてあり得んでしょ」と思ってしまうのは何故でしょうか?

それは、ほとんどの方がこのパワーをネガティブな方向に行使しているからです。

つまり「ポジティブな想像だけで、現実がすぐにポジティブに変わるなんてあり得んでしょ」と思っている方が多い一方で、逆に「失敗する自分を想像したら実際失敗しやすい」ということは、かなり多くの方が事実だと信じています。

大切なイベントを前に「余計なこと(失敗するイメージ)を考えるな」と言われたことがありませんか?

本当は、みんな心のどこかでは「イメージしたらそういう現実が起きやすくなる」ということを理解してはいるんです、悪い妄想に限ってのみですが(笑)。

 

頭の中でイメージした内容が「あり得る」と思われれば思われるほど、そのイメージは現実化しやすくなります。

ということは逆に、こうなったらいいな、と思っても「そんな虫のいいことはあり得ない」と思えば思うほど、それは現実化しにくくなるということです。

いくらサッカーの試合の「フリーキックでゴールを決めたい」と願っても「そんなの虫がよすぎる」と潜在意識で思っていれば、ゴールは決まらないわけです。

 

「そんなの虫がよすぎる」の方が現実化してしまうんですね(泣)。

 

そして、この「そんな虫のいいことはあり得ない」と思ってしまう部分が「潜在意識の書き換え」を難しくしている最大のポイントなんですよ。

現実化するイメージと現実化しないイメージの違い

現実化するイメージと現実化しないイメージの違い、それは脳が「リアルさを感じるか?」「すごくあり得る展開と感じるか?」いうことです。

残念なことに、ネガティブな妄想は、多くの方が「あり得る」と認識しているので、「イメージ現実化の効力」は、ネガティブな妄想に限ってのみ多くの方に信じられています。

 

せっかくイメージしても、そのイメージに対して「そんな虫のいいことはあり得ない」と思うと、「あり得ない」のリアルさが勝ってしまって「あり得ない」が現実化されてしまうわけですが、この「そんな虫のいいことはあり得ない」とジャッジする論理的な思考の働き(左脳の働き)が低下する状態があります。

それも、先ほどご紹介した「深いリラックス状態」シータ派状態。

シータ派状態では、多少突飛なことでも「そんな虫のいいこと」だとか「インチキくさいからあり得ない」などと考えることがありません。

朝、起きたばかりのときは、夢の世界がどんなに突飛であっても、夢だったのか、現実だったことなのか混同しまうことがありますよね。スッキリ覚醒した後は「あんな突飛な夢の内容を現実と混同するなんて」と馬鹿らしくなりますが、深いリラクゼ―ション状態、つまりウトウトしている状態では、妄想と現実の境が誰でも曖昧になるものです。

そんなわけで、深いリラクゼーション状態で行うイメージトレーニングを利用して「潜在意識の書き換え」を行う方法は、とても効果があるのです。

絶対に現実化しないこと

「潜在意識の書き換え」の仕組みをご理解頂いたところで、一つ注意点をお伝えしたいと思います。

それは、いくら上手にテクニックを用いてイメージトレーニングをしても現実化しないことがあるという点です。

何かというと、心の奥底からの本音ではない願いについてイメージする場合です。

RASフィルターが現実を変化させるのにブレーキをかけるのは「コンフォートゾーン(現状)を維持したいから」という説明をしましたが、それ以外にも外れないブレーキがあります。

それが心からの本音ではない願いをイメージする場合です。

例えば、いくら顕在意識で「結婚したい」と望んでいたとしても、もし本当の本音では「結婚より自分は独身で自由に生きていきたい」と思っていたとしたら、例え深いリラクゼーション状態にあっても、それをリアルにイメージしようとするとブレーキがかかるんですね。

本音も潜在意識まで深くに根差していますからね。

「本気じゃない願い事なんて誰もしないよ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。けれど実際には、世間体や周囲からの圧力、社会的な風潮によって、自分の本音ではないことをあたかも自分の願い事であるかのように勘違いしてしまうことはよくあることなのです。

例えば結婚や出産、お金持ちになることなど、これらは社会的に価値の高いことだとされ、ほとんどの人がそれらを望むことに疑問を抱きません。

例え、自分自身の深いところでは「結婚よりも、もっと大切なことがある」と思っていても、あまりにも周囲から「結婚は?」とプレッシャーをかけられたり、仲良くしていた友人たちが次々と結婚していったりすると、なんとなく「結婚しない自分はおかしいのでは?自分も結婚した方がいいのでは?」と思い始めてしまうものなのです。

一方、心の奥底からなりたい自分があるのに、数々の不幸な体験によって「そんな自分にはなれっこない」という思い込みが強い場合、このように思考癖から現実を変えることが難しくなっている場合は、深いリラクゼ―ション状態で行うイメージトレーニングが高い効果を発揮します。

こうした場合は理想とする現実やセルフイメージをリアルにイメージすることで「潜在意識の書き換え」がうまくいくでしょう。

 

では、実際に「潜在意識の書き換え」を行うためにどうしたらいいのでしょうか?

「潜在意識の書き換え」実践編

訓練を積んでいない方が自力でシータ派に移行し、その状態を維持するのは至難の業なので、誰もがシータ派になる寝る前にイメージトレーニングを行うのが最も簡単な潜在意識の書き換え方法です。

でも、上記で話した理由から、まずはイメージトレーニングより、自分の本音を知ることが先決です。

自己対話を繰り返して、本音を探るようにしましょう。

「~したい。何故なら、そうなるとこれこれできるから。これこれのため」と具体的な目的が言える場合は、本音ではない可能性があるので注意してくださいね。

その場合は、もう少し心の奥深くにある本音をさらに探ってみましょう。

現実化したい現実が分かったら、その現実を事細かに紙に描き出します。

理想が現実化すると、

  • どんなことが起こるのか、
  • どんな表情をしている自分になっているのか、
  • どんな気持ちの自分でいるのか、
  • どんな映像が見えるのか、
  • どんな音が聞こえるのか、
  • どんな香りを嗅いでいるのか、
  • どんな物を触り、どんな感触があるのか、
  • どんな食べ物を味わっているのか、
  • どんな話し方をしているのか、
  • どんな歩き方をしているのか、

まるで映画撮影のシナリオを作成するかのように事細かに書き出します。

そして、毎日寝る前にそれをイメージしながら眠りにつき、朝起きる時もそのイメージをしてから体を起こすようにします。

こうすることで、そのイメージがだんだん現実だと認識されるようになっていきます。

つまり「潜在意識の書き換え」が進むということですね。

 

心理学でいう「潜在意識の書き換え」とは脳科学でいうRASフィルターの仕様変更による「コンフォートゾーンの変更」ということでした。

必要な方はぜひ活用して、理想の自分を手に入れてくださいね。

 

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