パニック障害がなかなか治らない。

そんな気持ちでじれったくなるとき、パニック障害の自分を嫌いになったり、絶望してしまいそうになったりすることがあると思うんですね。

私たち人間は「考える力」があるので、体に起こった異変を頭で理解できないと、どうしても不安になってしまいますよね。

 

でも、そんな不安も、パニック障害の症状を引き起こす体の仕組みを知ることで、少し楽になるかもしれません。

パニック障害の症状は、実は「自律神経系の反応」が過剰反応を起こすことで始まります。

あなたの体が変わっているのではなくて、誰もが持っている体のシステムが作動しているんです。

一体、どういうことなのでしょうか?

 

あなたは、これまでの人生の中で、こんな経験をしたことがありませんか?

同じ出来事を体験しているのに「人によって不安になる人もいれば、なんとも思わない人もいる」という体験です。

皆にとっては何でもないことなのに、自分だけ、すごく不安になる、他人の感情や行動に大きな影響を受けてしまう。

このようなことは、一体どうして生まれるのだと思いますか?

 

性格の問題?価値観の問題?

実は、どちらでもなく「体の自律神経系がどう反応するか?」という問題なのです。

本記事では、『ポリヴェーガル理論』という自律神経の進化を元にした理論から、『自律神経系の反応とパニック障害の不安』について説明していきます。

 

パニック発作になると「このまま死ぬかもしれない」という気持ちになるなど、とても怖い体験をしますよね。

それは決して気のせいではなく、体に「切羽詰まった状況を生き延びようとする反応」が起こっているからなんですね。

 

「切羽詰まった状況」とは、例えば、クマに遭遇するなどして実際に襲われるかもしれないような状況のことです。

そんなときには、逃げるにしても闘うにしても、運動能力を最大限に引き上げなければいけませんし、判断したり闘ったり逃げたりするために、脳や筋肉がたくさんの酸素を必要とします。

そのため、多くの酸素を取り込もうと呼吸が速くなったり、酸素を含んだ血液を、大量に脳や筋肉へ送り出そうと心臓が速く打ったりすることになります。

そして、このような反応を体に引き起こさせるのが交感神経系という自律神経系のうちの1つなのです。

スポンサーリンク

自律神経系の正体

そもそも、自律神経系とは何なのでしょうか?

実は、自律神経系というのは、生存を守るための神経プログラムなんです。

交感神経と2つの副交感神経の、3つの系統があります。


え?「自律神経系」は、「交感神経系」と「副交感神経系」の2つだけじゃないの?

と思われたかもしれませんね。

従来の科学では、そういわれてきました。

けれども、1994年に発表されたPorges(ポージェス)の「ポリヴェーガル理論」の中で、自律神経系のうちの「副交感神経系」には、進化的に2つの異なる起源があることが明らかにされたんですね。

ポリヴェーガル理論では、下図のように1つの交感神経系2つの副交感神経系合計で3つの系があると言われています。

3つの自律神経系

1つ目の神経系は、爬虫類も持っている神経系です。2つ目の神経系は、哺乳類にもある神経系。3つ目は霊長類で発達し、特に、人が健康的で幸せな生活を送るのにとても重要な役割を果たしています

爬虫類や哺乳類が持っている神経系が人間にも、まだ残っているなんて驚きですよね!

実は、進化の流れは下図のようになっていて、爬虫類から哺乳類へ進化した一部がヒトまで進化しているため、自律神経系には私たちの祖先である爬虫類や哺乳類の神経系から発達したものが残っているんですね。

脊椎動物の進化

脊椎動物の進化

 

自律神経系の話に戻ります。人間の自律神経系の種類は次の3つです。

ポリヴェーガル理論

先ほど、自律神経系というのは、元々、生存を守るための神経プログラムだと説明しましたね。

実は、この3つの神経系は、それぞれが独自の防御戦略を持っており、どの神経系が活性化するかによって身を守るための防御反応が変わるんですよ。

 

例えば、人間の場合、次のように働きます。

人間関係でトラブルになったとき、私たちは、まず、信頼できる誰かに相談したり、トラブルになった相手に「問題がある」ことを伝えたりして、温和に解決したいと願いますよね。

-これは「③社会神経系」が活性化しているからです。(仲間と協調する行動を促す神経系です。)

 

けれども、話の途中で「相手が自分の言い分を聞き入れてくれない」と感じると、イライラしたり、口調が荒くなったり、相手を批判したくなったり、心が乱れてきますよね。

そして、いよいよ交渉が決裂しそうだと感じたら、ガッカリした気分になったり、分かり合えない相手に怒りを感じたりし、今度は、できるだけ相手と話さないようにしたり、無意識に相手を避けたりし始めます。

– これが「②交感神経系」の活性化です。(攻撃するか、逃げるか、という行動を促す神経系です。)

 

相手と距離を置いたり、人間関係を断ち切ったりすることもできず、相手に勝てる見込みもない。

逃げられなパワハラ上司や、逃げられない抑圧的な親に対しては、最終的には塞ぎ込んで無表情になったり、無気力になったりすることがあります。

– これが「①爬虫類由来の副交感神経系」の活性化なんです。(不動、フリーズ状態を促す神経系です。)

 

このように、私たち人間は、異なる自律神経系の活性化によって、気持ちや態度、表情が変化したり、意欲や精神状態に現れたりするのですね。

ストレスが高まれば高まるほど、高等な社会神経系から、「③ ⇒ ② ⇒ ①」というように爬虫類由来の神経系へと活性化する神経系が切り替わっていきます。

 

人間は、実際に天敵に襲われることはありませんから、直接的に命が危険に晒されていなくても、自分の快適さが損なわれる状況で「交感神経系」や「爬虫類由来の副交感神経系」の活性化が起こります。

けれども、野生で暮らす動物たちの場合は、少々違うんです。

一体、どうなっているのでしょうか?

哺乳類

哺乳類

哺乳類には、「闘う・逃げる」などの積極的な行動によって自分の身を守る「交感神経系」と「不動、フリーズ」という戦略をとる「爬虫類由来の副交感神経系」と、が発達しています。

例えば、ライオンに狙われているシマウマの場合は、次のようにして、活性化する神経系が切り替わっていきます。

 

ライオンとの距離がある程度離れていれば、身に危険が迫っているとはいえ、逃げ延びられる可能性が高いため、このような状況では、まず「積極的に逃げる」という交感神経系のプログラムにスイッチが入ります。

ライオンとの距離が近くなって「逃げきれなさそう」となったら「闘う」、例えば、後ろ足でライオンを蹴り飛ばす、などのプログラムが作動します。こちらも交感神経系が活性化している状態です。

交感神経系が活性化している状態では、闘うにしても逃げるにしても神経の緊張と体のエネルギーが最大値まで上がるような反応が起こります。

この例に挙げたようなシマウマの状態は、実際に「このまま死ぬかもしれない」状況ですから、そのような体の反応が起こって当たり前なわけですね。

 

そして、それでもライオンに首元に飛びかかられて、もう「距離0」「捉えられた状態」となると、今度は仮死状態のような「凍り付き反応」を示します。

このときにスイッチが入るのが、「爬虫類由来の副交感神経系」です。

交感神経系が落ち着いた結果として体が脱力するのではなく、興奮状態の極限でムリに心拍を急降下させ、体の筋肉を脱力させて不動にさせる作用なので、体には高い緊張のエネルギーが閉じ込められたまま「不動」になっています

 

ところが、このような状態から、運よく命拾いする場合が野生の世界でも起こり得ます。

Youtubeに、いい動画ありましたので、ご紹介します。

この動画では、チーター(だと思います)に首根っこを咥えられて、「生き延びられる可能性がゼロ」という状態のインパラが「不動」に陥っています。

そして、そこへハイエナがやってきて、チーターはインパラを咥えて移動しようとするのですが「インパラが大き過ぎて持っていけない」と判断するや、インパラを手放して逃げて去って行ってしまいます。

ハイエナは群れで行動する動物なので、群れで襲われたら、チーターでも無事では済まないこともあるからです。

チーターが逃げ去った後、ハイエナも遠ざかっていき、結果的にインパラは九死に一生を得ます。

 

例え、敵に捕まっても、不動でいれば、新たな天敵に気づかれないというメリットもありますし、新たな敵に「コイツ死んでるっぽいから、他のフレッシュな獲物を探そう」と、興味を失わせることもできます。

自然界では、死肉は腐っている可能性があるので、安全な食べ物とはいえないからです。

こうして、九死に一生を得る確率が上がるのですね。

このように、一旦、交感神経が極みまで活性化し、体の中に高い緊張のエネルギーが閉じ込められた状態で、強制的にシャットダウンさせるかのように「不動」の状態に陥ると、その後、目覚めた後も、体内には膨大なエネルギーが充満している状態です。

このように膨大なエネルギーが充満した状態のまま、日常に戻ったら、どうなるでしょうか?

エネルギーがあり余り過ぎて、目の前の状況に適切な行動がとれなくなります。

そのような事態を避けるために、野生動物たちは絶対絶命のピンチから安全な環境に戻ると、大きな呼吸の回復が起こり、次に体が震えて、体に閉じ込められていた高い緊張のエネルギーが一気に放出されるのですね。

そして、何事もなかったかのように走り去っていきます。

ストレスの高い状態から回復するとき、野生動物たちは、このような自律神経系が起こす体の反応によって緊張状態を解放させ、トラウマ的な体験の恐怖や不安を体に残さずに生きていくことができるのです。

 

では、これら自律神経系の反応とパニック障害は、どう関係しているというのでしょうか?

パニック障害と自律神経系の関係

過去記事で、パニック障害の発作は「体が緊急事態宣言を出しているようなもの」というお話をさせて頂きました。

「体が緊急事態宣言を出している状態」というのが、「交感神経系」が活性化して体に「高い緊張のエネルギー」が溜まっている状態です。

この体に溜まった高い緊張のエネルギーは、野生動物であれば、動画のインパラのように「深い呼吸の回復」や「体の震え」などによって、エネルギーが放出され「健康」な状態へと体が戻っていきます。

ところが、人間の場合は、この「極度の緊張状態」から「健康な状態」へ戻る、というプロセスがうまく踏めないことが多いのです。

自律神経系のメカニズムから読み解く「緊張状態」というのは、実は大きなトラウマ的出来事だけでなく「受け入れがたい現実体験」すべてを指します

少しでも「受け入れがたい」と感じたとき、「交感神経系」が自動的に活性化します。

そして、無意識に呼吸が浅くなったり、筋肉が緊張したりするのです。

「受け入れがたい現実体験」をしたとき、私たち人間は、「周りに迷惑をかけまい」「心配をかけまい」として「うまく受け入れられている、適応できているフリ」をすることがありますよね。

或いは、自分は「しんどい、受け入れがたいです」というサインを周囲に発しているのに、周りから「甘えるな」とか「皆、それくらい我慢している」と言われたりして、抑え込まなければいけない状況もあるでしょう。

こんなときは、体の中に閉じ込められた緊張状態を、解放させるどころか、押し留めて蓄積していることになるんですね。

この状態が長期化すると、抱えきれないほどの緊張が体にどんどん溜まっていくことになります。

 

すると、あるとき体が抱える緊張の量が限界を超えてしまいます

限界を超えた体は、もう、どんなに小さな切っ掛けにも反応して、体内に溜まったエネルギーを解放しようとし始めるのです。

パニック障害の発作は、このように体に溜まった緊張のエネルギーが出口を求めて起こっている、ともいえるのですね。

パニック障害になると、体調不良になるたびに、健康な生活が遠ざかっていくような不安を抱えると思いますが、実は、あなたの体を健康な状態へ回復させるステップの1つでもある、ということなのです。

けれども、このような状態が長く続くとしんどいですよね。

ですから、体が行っている「緊張の解放」のステップに協力してあげることで、パニック障害の克服への道を速めることがdけいます。

つまり、パニック障害の克服のためには、「発作を封じ込める」或いは、「いつも体調良好な状態」を求めるのではなく、まず体が溜め込んだ緊張のエネルギーを十分にほぐしていくことが大切ということなんですね。

 

では、そのために、具体的には、どうすればいいのでしょうか?

体の「緊張」と「脱力」を繰り返すことで、体に溜まった緊張のエネルギーは少しずつ解放されていきます。

パニック障害になった切っ掛けは様々あるかと思いますが、体がしようとしていることは「緊張のエネルギーを解放すること」。

ですから、そのプロセスを顕在意識でも手伝ってあげることで、突然の発作によって解放することなく、体の緊張や不安を解放し、安心感を満たしていくことができるのです。

例えば、お風呂で「冷水を浴び、そのあと温かい湯船に浸かってリラックス」これを複数回、繰り返す、というものがあります。

冷温浴

《冷温浴のやり方》

36~42℃のお湯を湯船に張る。

 

シャワーの水温を14~24℃にセット。

(※初めて「冷温浴」に挑戦する場合は、冷水を24℃くらいにし、温水との温度差をつけすぎず、無理のない範囲で行い、体が慣れてきたら徐々に温度差を広げていくといくようにしてくださいね。)

 

温水と冷水、好きなほうからスタートし、それぞれ交互に浴びます。(5回くらいできるといいですが、最初は、負担にならない回数から始めましょう。

 

最初に足先にシャワーをかけ、ひざ下、太ももの付け根に少しずつ範囲を広げ、最後に左右の腕にかけていくと、苦手な方も取り組みやすいでしょう。

 

温かいお風呂では、湯船に肩までよくつかって体を温め、その際、目を閉じて体の緊張がゆるんでいく感覚を感じながら、呼吸を意識します。

 

また、気持ちが安らぐ場所をイメージすると、さらに効果的です。

毎日できなくても、週に1回からでもでも大丈夫です。

※ただし、高血圧や内臓疾患がある人、心臓に不安がある人、薬やお酒をのんだ後などは、温冷浴を控えましょう。

 

この「冷温浴」は、自律神経系のバランスを整える以外にも血行促進や美肌効果が期待でき、自然治癒力が高まるといわれています。

 

筋弛緩法+呼吸法

体の緊張=「筋肉に力が入る」「呼吸が止まる」

緊張の解放=「筋肉のゆるみ」「息を吐く」

ということになりますから、お風呂で冷水を浴びるのが苦手、という方は、「自分で筋肉に力を入れて呼吸を止め、息を吐きながら体を意識的に脱力させていく」を繰り返した後に、「気持ちが安らぐ場所をイメージする」という方法でも大丈夫です。

体の緊張を解放する「筋弛緩法 + 呼吸法」の実演動画を公開していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この「筋弛緩法 + 呼吸法」は、本当に少し「嫌なことがあった」というときでも、活用して頂きたい方法です。

また、寝る前に、仕事の小休憩に、仕事終わりにすることで、日常のストレスを「楽しみ」や「休息」の時間へ持ち込まない、ということができるようになります。

 

これらは、交感神経系の暴走を少しずつ収めていく方法ではあるのですが、それでも、体が勝手に反応してしまう「苦手な状況」がたくさんあると、とても大変ですよね。

そこで、ご紹介したいのが「③の社会神経系」の働きです。

実は、「③の社会神経系」は、「①の爬虫類由来の副交感神経系」や「②の交感神経系」の過度な活性化をうまく抑えることができます

客観的には大丈夫な状態にも関わらず、体が「緊急事態宣言だ!」と騒いで「②の交感神経系」が活性化したとき、もし「③の社会神経系」が同時に活性化していれば、体は暴走せず、その現実にうまく適応し、乗り越えていく精神力や行動力に結びつくんです。

冒頭で説明した次のような状況

「同じ出来事を体験しているのに、人によって受け取り方が大きく違う」

 

皆にとっては何でもないことなのに「自分だけ、すごく敏感に反応してしまう」「他人の感情や行動に大きな影響を受けてしまう」

このカラクリの秘密は「③の社会神経系」が活性化しているかどうか?というコトだったのですね。

例えば、人前で発表するなどの場面で、緊張してうまく自分の力が発揮できない人もいれば、同じような場面で、堂々と自分の最高のパフォーマンスを発揮できる人もいますよね。

実は、堂々と自分の最高のパフォーマンスを発揮できる人が「緊張していない」わけではなく、「緊張しているけれども、自分の最高のパフォーマンスが発揮できている」んですね。

体の緊張を引き起こす「交感神経系」だけでなく、「社会神経系」を同時に活性化させることで、「緊張しているけど、大丈夫」という状態を誰でも作り出せる、ということです。

 

では、人間にとって、とても大切な「社会神経系」という自律神経系は、一体、どんな神経系なのでしょうか?

社会神経系の偉大さ

「社会神経系」と他の自律神経系が同時に活性化すると、次のようなことが起こります。

例えば、「社会神経系」が活発な状態で「交感神経系」が活性化すると、「自分にムリを言ってくる他人に対して、自分の意志をきちんと伝える」「多少、気が向かないことでも意欲的に物事に取り組む」「うまくやる自信がなくても挑戦したくなる」などの健全な攻撃性として発揮されたり、「不本意な部分があっても、相手のことを思いやって譲る」「交渉事で引き際を見極める」などの社会的な行動へとつながります。

つまり、パニック障害の発作が起こるのが怖くて「挑戦できなかったこと」や、自分に自信がもてなくて「できません」と拒否していたいことへ、「やってみようかな」という意欲が湧いてくることにつながります。

一方、「社会神経系」が活発な状態で、生命活動を低下させる「爬虫類由来の副交感神経系」が活性化すると、「疲れて動けない」「無気力で何もやりたくない」という状態に陥ることなく、「脱力して、安心のリラックス感に包まれて、真に自分を休ませ、緊張を解放していく」ことができるようになります。

この状態で休むことで初めて、体の自然治癒力が高まります

脱力して呼吸回数が減る休息の状態は「爬虫類由来の副交感神経系」の活性化が関係するのですが、その裏に「恐怖による緊張や不安」がある場合、体が休んでいるように見えても、実際には、体内に緊張を閉じ込めたまま、ということになるんですね。

なので、疲れて帰ってきて、すぐに横になって休みたいときでも、少しでも体をゆるませ(※ぜひ、リラックス音声をご活用くださいね)、ヨガなどのストレッチをして体をほぐして、安心させてから休んだ方が、回復力が上がるのです。

パニック障害の方にとって大切なことは、積極的に、頻繁にエネルギーを解放し、その後に「社会神経系」が活性化した安心状態でリラックスするパターンを体が覚えてくれることなんです。

 

常に「社会神経系」が活性化していれば、日常の中で自分の苦手なことに直面しても、パニックにならない「自分にとっての安全ゾーン」がどんどん拡大していき、不安なことがなくなって、日常生活が生きやすくなっていきますよ。

体内に溜まったエネルギーを解放して「社会神経系」を活性化させる方法

では、具体的にな「社会神経系」の活性化方法についてご紹介します☆

ポリヴェーガル理論を提唱するポージェスの論文では「ニューロ・エクササイズ」というものが紹介されています。ニューロとは神経のことです。

 

このエクササイズは、「神経系の緊張状態 ⇒ 解放」これを繰り返す、という方法です。

既にパニック障害から、回復の過程をかなり進んでいる方は「いつも乗るのが怖かった電車に乗って、大丈夫だった体験をする」なども、緊張状態からの回復、ということになるかもしれませんが、最初から、こういったことに挑戦するのはおススメできません。

何故なら、新たな緊張を生み出しかねないからです。

ですから、最初は、自分が嫌いなことに挑戦するのではなく、単純に「体を自律神経系の緊張状態におく ⇒ 自律神経系のほぐれた状態にする」を繰り返すことが大切です。

これを繰り返すことで、体に溜まった緊張が徐々に解放されていきます。

そして、その後に安心のイメージをすることで「社会神経系」の活性化が促されるんですね。

実は、神経というのは、下図のように、同時に活性化した別々の神経ネットワークが伸びていって、お互いにつながり合おうとする性質があります。そして、それを繰り返せば、つながり合ったネットワークとして定着することになるんです。

神経がつながり合う

 

つまり「交感神経系」を活性化させて、それを緩ませ(副交感神経系の活性化)、「社会神経系」を活性化させて安心するようにすることで、自律神経系の3つのプログラムがどれか1つだけ暴走することが減り、どれかが活性化したら、自動的に社会神経系も活性化して、自律神経系のバランスが取れた状態が定着するようになっていくのです。

 

「筋弛緩法と呼吸法を用いたニューロ・エクササイズ、その後に安心のイメージで社会神経系を刺激する」この流れを音声にしたのがコチラです。

こちらの音声は、動画を見ずに目を閉じて、体の内側の感覚やイメージに集中しながら聴いてみてくださいね。

イメージ呼吸セラピーは、ボディワークもイメージワークも、すべてが「緊張」と「脱力」を繰り返す「ニューロ・エクササイズ」となっています。

今後も様々な場面に適用できる音声をご紹介していく予定ですので、ぜひチャンネル登録してくださいね☆

ご登録はコチラから

 

「社会神経系」を刺激し、「安全ゾーン」の幅を拡大させればさせるほど、様々な現実に適応し、問題を平和的に乗り越えて、生きやすくなっていきます。

逆に、この「安全ゾーン」が狭ければ、実際には安全なことでも、すぐに体がこわばったり、緊張したり、不安や恐れ、焦りなどを感じたりすることになり、ストレスの多い人生になってしまいます。

パニック障害を克服するためだけでなく、あなたの人生の幸福度を上げるためにも「社会神経系」は、大きなカギを握っているのです。

 

いかがでしたか?

最後に、神経系とトラウマ、トラウマからの解放について、ポリヴェーガル理論を元に分かりやすく説明してくれているページがありましたので、ご紹介させて頂きますね。

パニック障害 関連記事

【パニック障害】発作を落ち着ける対処法『呼吸法&イメージ』

パニック障害 克服のための4ステップ 不安を静めるイメージ呼吸セラピー