あなたには、「どうしても克服できない苦手」、「頭では克服したいと思っている」のに、どうしても乗り越えられない苦手がありませんか?
実は、その原因は、子どもの頃の体験が原因になっている、ということがありませんか?
この記事では、インナーチャイルドが原因で乗り越えられない苦手を克服するために「潜在意識を扱うセラピーでは、どのようなワークをするのか?」についてご紹介します。
実は、この記事は、私がセラピスト「ソフロロジスト」になる前に、夫がフランスのソフロロジストの元で受けたセラピーワークでもあるんです。
その頃は、私もセラピストではなかったので、こうしたワークで、本当に克服できるのか半信半疑でしたが、実際に、夫は「魚嫌い」を克服することができました!
そしてソフロロジストになった今、何故、このようなワークで克服できるのか、理由も分かったので、その辺も含めて、この記事でお話していきますね。
では、まず、夫の「魚嫌い」がどのくらい酷かったかについて。
- お店の魚コーナーの横は通れない。
- 例倉庫の魚はアルミニウムでグルグル巻きにして、一切、匂いが漏れないように対策する。
- 魚料理は、夫がいないときにしなければいけない。
- 夫の帰宅前に魚の匂いを1ミリも残してはいけない。
- 魚料理をした調理器具は私が洗った後に、夫が二度洗いする。
- 魚の出汁が入ると、どんなに微量でも、吐き気がしてくる。
結構、ひどい状態ですよね?
それでも「インナーチャイルドとの対話」を終えた今では、魚が食べられるようになっています♪
おかげで、私も家で魚料理ができるようになりました!
インナーチャイルドとは?
インナーチャイルドとの対話ステップについて、お伝えする前に、まずは、何故、インナーチャイルドが大人になった私たちの人生をブロックするのかについて、ご説明します。
インナーチャイルドは「子ども時代に抑圧された感情」のことです。
何か「強い感情」や「大切で分かってもらいたい感情」が芽生えたのに、その感情を受け止めてもらえず抑圧された場合に、インナーチャイルドとして、大人の心にブロックがつくられます。
そのきっかけとなる出来事は、必ずしも大きなトラウマ体験とは限りません。
単に「親の意図が子どもに正確に伝わらなかった」とか、「子どもの気持ちが大人に理解されなかった」だけでも、インナーチャイルド・ブロックは発生してしまうんです。
何故インナーチャイルドを大人になってから克服できる?
脳の中には時間がありません。
潜在意識にしまわれている感情には、過去・現在・未来の区別がありません。
例えば、次のようなケースをイメージしてみてください。
私には夫がいて、たまに夫と喧嘩をします(笑)。
私は寝れば忘れる、というタイプの人間ではないので、喧嘩をした日にしっかり夫と話し合えなければ、次の日にも感情を引きずってしまうタイプです (*_*; 。
喧嘩した日の翌朝は、さわやかに「おはよう」と夫に言えなくなります(汗)。でも、ずっとムスっとしているわけではないのです。
娘にはニコニコできるし、仕事中は、そんな感情なんて忘れています。
それでも、その後、夫が目の前にくると、喧嘩のことを思い出して、そのときの感情が蘇ってきてしまうんですね。
「夫」という刺激をきっかけにして、喧嘩のときにイライラした神経系が活性化してしまうわけです。
けれど、そのパターンが3日間持続したとしても、ちゃんと夫と話し合いができれば、その感情は消えてなくなり、元通り、夫に接することができるようになります。
話し合いを行って、自分の気持ちが理解され、受け入れられたと感じると、神経系の興奮が収まるんです。
〇十年前に生まれたインナーチャイルドが克服されるプロセスも、基本的にはこれと同じプロセスになります。
3日前の喧嘩について、夫と私が話し合い、感情が昇華されたのと同じように、何十年も前の感情であるインナーチャイルドに対しても「何が満たされなかったのか」言い分を聞いてあげ、「どうして、そういう不本意な体験や認知が起こってしまったのか」説明をしてあげることで、感情を成仏させてあげることができるようになるんですよ♪
インナーチャイルドの克服法
「インナーチャイルドとの対話」は、「3日前の喧嘩」と同じようにサクサクは進みません。何故なら、何十年も前の感情は、様々なことが思い出せなくなっているからです。
「抑圧しなければいけないほど、辛かったこと」であれば、『心理的に自分を守ろう』とする機能が働いて、普段の意識の状態では、インナーチャイルドと繋がれないことも多いです。
なので、インナーチャイルドを克服するための自己対話は、非常にリラックスし、心身ともに安心した状態をつくってから行われるんです。
では、実際にインナーチャイルド克服のために、どんな自己対話をしていくのか、夫の体験談を例にしながら、お伝えしていきますね♪
【体験談】インナーチャイルドを克服する具体的なステップ
復習ですが、夫の「魚嫌い」が、どのくらい酷かったかというと、次のような感じでした。
- お店の魚コーナーの横は通れない。
- 例倉庫の魚はアルミニウムでグルグル巻きにして、一切、匂いが漏れないように対策する。
- 魚料理は、夫がいないときにしなければいけない。
- 夫の帰宅前に魚の匂いを1ミリも残してはいけない。
- 魚料理をした調理器具は私が洗った後に、夫が二度洗いする。
- 魚の出汁が入ると、どんなに微量でも、吐き気がしてくる。
魚のサの匂いでもしたら、夫が血相を変えて、無言で家じゅうの窓を開け始め、換気扇を最大に回すような有様でした。
そこまで夫が魚を嫌がるようになった理由は、子どもの頃に、母親に肝油を毎朝、飲まされたことが原因だそうです。
なんでも「魚介類の味や匂いを嗅ぐと、すべて肝油としか思えない」状態だったそうです。
でも、夫も頭では分かっていたんです、魚と肝油が違うことも、魚が健康に良いことも。
私は日本人ですから、魚を食べます。日本には様々な魚料理があります。夫は、それらを「食べてみたい」とも思っていましたが、嫌悪感で味見すらできない状態でした。
完全に「ブロック」って、やつです……。
けれども「インナーチャイルドとの対話」を終えた今では、魚が食べられるようになっているんですよ!!!
しかも、夫は「一回、対話をしただけ」で「魚の匂い」を克服し、私も家で「魚料理」ができるようになりました!
一体、どんな手法なのでしょうか?
【体験談で解説】インナーチャイルドを克服する4つのステップ
ステップ1
現在の自分をイメージします。
- 顔、背の高さ、着ている服の色、
- 表情、声、体を触った時の肌の感じ
ステップ2
抑圧した感情が芽生えた当時の状況をイメージします。
- 周りの状況、周りにいる人、子どもの頃の自分の姿
- 子どもの頃の自分の顔や表情、髪型、着ている服の色、している動作。
- 周りの物音、周りの人の話し声、子どもの頃の自分の声。
- 当時のその場の匂い、風など
- 触れているものがあったら、その手触り、肌触り
- 口に入れるものがあったら、その味や喉ごし
それらのイメージから思い出される当時の感情、嫌悪感、ショックなどを思い出します。
例:
夫は初めて肝油を飲まされたときのシチュエーションを具体的に頭に思い描き、その記憶に浸り、その時に感じた嫌悪感を思い出しました。
ステップ3
1. 現在の自分が、当時の子ども時代の自分を見ているイメージをします。
2. 子ども時代の自分に話しかけます。
「自分が大人になった自分であること、話がしたくて来たことを告げます」
3. そして、2人が安心して話せる空間へ一緒に移動します。(想像の空間でもオッケー)
4. 子ども時代の自分に問いかけます。
- どんな気持ちだったか?
- どんなことを言いたかったけれど、言えなかったか?
- どうしてほしかったのか?
5. 子どもの気持ちを聞いてあげたら、今度は大人の自分が伝えたいことを伝えます。
- 子どもの頃の自分を勇気づける言葉がけ
- 安心させてあげる言葉がけ
- その感情によって支障をきたしていることについて、これからどうしていきたい
と思っているか?
もう、その感情を手放していいことを、自分にしっくりくる言葉で伝えます。
例:
「あの時、きみは何を感じていたの?どうしたかったの?母親や周囲の大人にどうしてもらいたかったの?」
夫は、子どもの頃の自分が「求めていたこと」「本当の望み」を聞いてあげました。
当時の夫は誰かに「もう肝油は飲まなくていい」と言ってほしかったので、夫は記憶の中の自分に「飲みたくない肝油はもう飲まなくていいんだよ」と話しかけてあげました。
それから説明もしました。
「魚介類と肝油は全く別の食べ物で、魚介類はみんな味も匂いも違う。肝油とは全く別物なんだよ。
これからは、魚や海鮮が持っている味や匂いを味わってもいいんだ。肝油とみんな同じではないんだよ。
これからは魚や海鮮が持っている味や匂いを味わうようにしよう。そして、その味や匂いが嫌いなら食べなくてもいい。
好きだったら食べればいいよ。
これからは、誰かに食べることを無理強いされることはない。
自分で食べるか食べないかを決めることができるんだよ。だから安心して」
ステップ4
当時の記憶から、徐々に記憶を現在へ進めながら、もし当時の自分の希望が叶い、満たされた自分で成長していっていたら、これまでの困っていた状況を自分がどう生きてきたかをイメージします。
例:
夫は当時の記憶から徐々に記憶を現在へ進め、肝油を飲まされそうになったいた記憶には「ぼくは食べない」と断り、魚介類の味や匂いを嗅いだ記憶に対しては、その味や匂いを先入観なく味わって「食べるか食べないかを自分で決める」というイメージをしながら現在の自分へ戻ってきました。
インナーチャイルドは克服されたのか?
このセラピーを受けて帰ってきたときの夫は「感覚的には特に何も変わってないように感じる」と言っていました。
けれど、その翌日にお店の鮮魚コーナーを普通に通り過ぎることができたのです。それまでは絶対に避けて通らなければならない場所でした。
それにも関わらず、魚独特の匂いも「大丈夫。肝油の匂いだとは思わない」と言ったのです。
当時の私たちにとっては大きな驚きでした。
(セラピストになった今となっては、当たり前の話なのですが(笑))
そして、その後は、魚の味がすべて肝油のように感じるのではなく、魚そのものの味が味わえるようになりました。
こうして夫のインナーチャイルドはきちんと克服できました!
「明らかに、この体験が原因になっている」というものがハッキリしていれば、一回のセッションで克服できますが、複数の出来事が絡み合っている場合には、数回のセッションが必要になる場合もあります。
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