「現実って、なかなか思うように変わらない」

人生を変えたくて、いろいろ試してみたけれど、なかなか思い通りにならない。

「何でだろう?」

心にこんなつぶやきを持ったことがある方のために、本記事と次回の2回に渡り、現実を変えるための脳の仕組みをご紹介します。

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現実が思うように変わらない理由

「現実をこう変えたい」と思ったら「その瞬間に思い通りになった!」

そんなのは魔法ですよね(笑)。

一般的には努力しても、現実が変わるまでには時間がかかります。何故、現実を変えるのに時間がかかってしまうのでしょうか?

結論を言います。

それは、「脳は変化が嫌いだから」です。

どうして脳は変化を嫌うのか?その理由を説明しますね☆

脳みそが変化を嫌う理由

脳みそが変化を嫌うのは、実は生命を維持するためなのです。

皆さんは脳の最重要使命をご存知ですか?

それは「生き残ること」。

生きとし生けるものはすべて「生きてなんぼ」。

いま生きているなら、脳にとって「今は自分の使命を果たせている」ということになります。

逆に、いま生きているのに、その状況が変化の危機にさらされると、今より死に近づいているかもしれないことになってしまいます。

すると脳が慌てて、ストレスを感じてしまうんですよね。

「うわ、いま生きていられるのに、これ変わったら、生きていけるのか自信ないよ~」と脳が不安になるのです。

コンフォートゾーン

生存が確保できている現在の状態をコンフォートゾーン(快適な領域)と呼びます。

脳はこのコンフォートゾーンを死守しようとして変化を嫌うんです。

この脳が「現状を維持しようとする働き」のことを生物用語でホメオスタシス(生体恒常性)といいます。(※アメリカの生理学者 W.キャノンが1932年に提唱した生物学上の重要概念。)

ホメオスタシスは、生き残り戦略の一つですから、私たちにとって都合のいいこともあります。

例えば、外の環境が変化しても体内のコンフォートゾーン環境を一定に保とうとするホメオスタシス機能のおかげで、外気温が暑くなると、何も考えなくても体が体温を一定に保つために汗をかいてくれたり、汗をかくと体内の水分量を一定に保つために喉が渇いて水が飲みたくなってくれたりします。

上記の例でも分かるように、ホメオスタシスは頭でコントロールしているのではなく、無意識でコントロールされています。顕在意識で現実を変えようと思っても、潜在意識によって現状に引き戻されてしまうのが多い理由は、このホメオスタシスが原因だったんです。

脳の右腕

意識には2つの領域(顕在意識と無意識)があると耳にしたことがある方は多いでしょう。
(※潜在意識は無意識のうち、顕在意識よりの領域のことです。)

脳は、現実のあらゆることを知覚していますが、そのすべてを顕在意識で把握できるわけではありません。何故なら、一度に雑音を聞きながら、目に入る無数の映像を分析し、感情的になったり、論理的な判断をしたりしていたら、頭が混乱するからです。

カフェにいるとき、無数のお喋りやBGMに邪魔されず、お友達とのお喋りに集中できるのは、不要な音が無意識にしまわれ、お友達の声だけが顕在意識に振り分けられるからです。

では、どうやって、顕在意識にいく情報と、無意識にしまわれる情報が振り分けられているのでしょうか?

顕在意識にいく情報を決定する脳の働きをRAS(Reticular Activating System)といいます。

私たちが顕在意識で把握できる現実はすべて、RASフィルターによって選ばれた情報によってつくり出されていますつまり、現実のうちの一分だけにフォーカスして、それが自分にとっての「現実の認識」となっているのです。

 

よく、こんなことはありませんか?同じ現実を見ても、見えているものが違う。例えば、大きなモールなどにいくと男性は家電製品店がどこにあるかをスグに見つけ、子どもはおもちゃ売り場の場所を、女性は婦人服や食材売り場がどこにあるかをすぐに見つける。

同じものを見ても、人によって違うものが目に入るのは、それぞれのRASによって優先順位が異なるからです。

 

実は、このRAS、「現状の優先順位」に従って情報を選択するのが大好きです。何故ならRASは「現状を維持して生き残ろうとする」脳の右腕なので、以下の2点を基準に、情報をふるいにかけるからです。

RASフィルターのふるいの基準

  1. 現状を維持するための情報
  2. 生存を有利にするための情報

脳はこれらの情報で生存率を上げようとします。

  • 具体的に顕在意識がどう感じるかというと「現状が変化する兆し」がみえると、その情報をすべて不安や懸念材料と認識する。
  • 幸せな情報よりも問題や危険情報、ストレスに注意がむくように仕向ける。

「幸せの再確認」はしなくても生存率は下がりませんが、「危険を察知して排除」できるかどうかは生存を大きく左右します。

こうした脳のデフォルト仕様に気づかずに自動運転させていると、日々の幸せがどんどん見えなくなり、問題ばかりがクローズアップされ、そしてそれが唯一の現実だと信じ込むようになってしまうのですね。

困る

なんだか、厄介ですよね、この脳のデフォルト仕様。

 

現代人にとっては、厄介な機能ですが、過去の人類にとってこの機能がとても有効だったことをご説明します。

脳みそはどうしてこんなに厄介なの?

脳の最大の使命は太古の昔から「生き延びること」でした。

大昔に人間が生きていた環境には「猛獣に襲われる危険」や「多種族に侵略される危険」、他にも「餓死」や「病気」「大けが」など、すぐに死につながる危険がそこらじゅうに潜んでいました。そんな中では「未知=何が起こるか分からない状況」の兆しを敏感に察知し、察知したらすぐに戦闘態勢に入れることが生存率UPにつながりました。

遺伝子に深く刻まれたそんな記憶のおかげで、私たち人間は今も「未知のこと=変化」に対して心理的ブレーキがかかるようになっています。

特に戦争もなく、衣食住が整っている日本の現代生活において、すぐさま生存が脅かされる状況は稀ですが、だからといって日本人の脳だけ特別仕様というわけにはいきません。生き物の進化は一朝一夕にはいかないからです。

現代人の私たちが無駄に問題ばかりに注目し、日々の幸せに盲目になってしまったのには、このような理由があったんですね。

スコトーマ

ところで、RASに選んでもらえなかった情報をのことをスコトーマ(心理的盲点)といいます。

「スコトーマ」は、もともとは眼科の用語で「盲点」を意味していましたが、最近は心理学用語としても使われるようになりました。

現実を変えていくには、この「スコトーマ」を顕在意識でも意識できるようにしていく必要があります

 

その仕組みについては次回★

脳機能のまとめ

  1. 脳の第一使命は「死なないこと」。
  2. 脳は「現状(コンフォートゾーン)」を維持すれば「死なずにいられる」ので満足である。
  3. 脳内にあるRASフィルターが情報を仕分けしている(顕在意識へ上げる情報と潜在意識へ仕舞う情報を仕分けする)。
  4. 潜在意識へ仕舞われるすべての情報をスコトーマ(盲点)と呼ぶ。(スコトーマ(盲点)を可視化するためには視野を広げる必要がある)
  5. 人は顕在意識で認識している情報(RASフィルターの選んだ情報)だけが自分の生きている現実だと認識している。(実際にはフィルターの仕様設定を変えると、同じ出来事に対する認識が変わる。)

脳機能を理解したところで、次回は「現実を変えるための「潜在意識の書き換え」テクニック」についてお伝えします。どうぞ引き続きご覧くださいね。

人生の流れを変える「潜在意識の書き換え」テクニック