人は誰しも「生きる意味」とは、心の欠乏感がなくなり、満たされ、幸せになること、という漠然としたイメージを持っていると思います。
私もそんな風に感じていた時期がありました。
けれども、実は、こうしたイメージを持っていると、「生きる意味」や「幸福感」を見つけることが難しくなってしまうんです・・・。
この記事では、人生に焦燥感を抱き始めるアラフォー、アラフィフ時代に、人生の見つめ方を変えることで「生きる意味」を見つける方法についてお話します。
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「生きる意味」には2つの顔がある
「生きる意味」とは、心の欠乏感がなくなり、満たされ、幸せになること、という漠然としたイメージを持っていると、「生きる意味」や「幸福感」を見つけることが難しくなってしまうのは、何故なのでしょうか?
それは、人生で感じる「苦しみ」と「喜び」は一枚のコインの裏表のように、本質的には一つの体験になっているからなんです。
詳しく説明しますね。
例えば、スポーツが好きな人がいたとします。
スポーツをして体を動かすのが好き。でも「体を動かす」ことを、「気持ちいい」と感じる人もいれば、「疲れる」と感じる人もいます。
でも、実際に起こっている現象としては「体を動かすと、エネルギーが消費され、血液が体中を行きわたる」という同じ現象。
その同じ現象が「気持ちいい」と感じるか、「疲れる」と感じるか、人によって違うのです。
スポーツをすれば「疲れて当たり前」と思っている方は「疲れている」ことに意識がフォーカスせず、「それは折り込み済み」として、「疲れの中にある気持ちよさ」の方へ意識がフォーカスします。
けれど、「疲れるは断固拒否」という方は、多少、気持ちよかったとしても、「疲れた」という感覚の不快感に強くフォーカスするんですね。
ものごとには、何でもポジティブな面と、ネガティブな面があります。
「ネガティブな面」を拒否し、ポジティブだけを味わいたい気持ちがあると、逆に「ネガティブな面」に意識がフォーカスし、苦しみが大きくなるのです。
そのため、「生きる意味とは、満たされ、幸せになること」というポジティブなイメージだけを持っていると、「自分の人生は満たされていない」「まだ自分は幸せじゃない、まだ何かが足りない」という感覚に意識がフォーカスしてしまうのです。
「生きる意味」とは、「満たされ、幸せになること」だと考えると、「生きる意味」や「幸福感」を見つけることが難しくなる理由、なんとなく分かりましたか?
では、どうすればいいのでしょうか?
人生をより快適に生きるための極意
コインがあれば、そのコインには、必ず表と裏があり、「コインの表をください」といっても、「自動的に裏もついてくる」ことになります。
「生きる意味」についても、「喜びを感じる」だけでなく、「自分が抱えている人生のテーマを理解し、その課題への理解を深めていく」という見方をすることで、とても見つけやすくなり、ありのままの人生を受け入れやすくなります。
あなたの人生の中で、何度もぶち当たってきた壁、テーマは何でしたか?
その課題について理解を深めるということは、「課題に関わるネガティブな苦しみを体験し、しかし、克服した後に味わう喜びも体験し、テーマの両側面方を知る、ということです。
これは、スポーツ選手がオリンピックで金メダルをとったときの嬉しさが、それまでの過酷な準備と歴戦の困難に比例して深くなるのと同じです。
つまり、苦しみこそが「充実感の母」なのです。
人生の構造は、次のように表現することができます。
「○○が欠けている」という苦しみを体験することによって初めて、「自分の幸せにとって、○○が如何に大切か」という、人生の宝に気づくことができる。
こんなことを言うと、死ぬまで「苦しみ」から解放されない、というような誤解を招いてしまいそうですが、そういうことではありません。
先ほどのスポーツの例でお話したように、両方を拒否せずに受け入れる意識にシフトすることで、「苦しみの種」だったものが、苦しいと感じなくなるのです。
「生きる意味」の裏面を知って人生を充実させる方法
しかし、そうした意識のシフトを起こしていくためには、頭で理解するのではなく、感覚として「自分の人生の課題・テーマは、これだ」という気づきが起こらなければいけません。
そのための大きなヒントをお伝えします。
それは、あなたが生きてきた中で、「とても嫌いな人たち」です。
往々にして、最も強烈な感情を抱くのは親兄弟、配偶者などの家族であることも多いです。
もしかしたら、友人などもいるかもしれませんが、自分が縁を切ろうとしても簡単には切れないような人間関係の中で出てくる「強い嫌悪の感情」は、あなたが取り組んでいる「人生の課題」を教えてくれることが多いのです。
どんな風に読み解いていったらいいのでしょうか?
何故、そんなに強い嫌悪の感情が湧いてきたのか、冷静に、その源に、どんな「相手の人間性」や「相手が繰り返した行動」があるのかを分析してみます。
他にも、あなたが人生で出会ってきた「嫌いな人」に同じ共通項がないかもチェックしてみましょう。
「ああ、自分はこういう人間性や、こういう行動が心底嫌なんだなぁ」という実感が得られたら、次の分析に進みます。
それは、その人たちに「どうなって欲しかったのか?」です。
そして、次がポイントです。
それは、「あの人の嫌いな人間性や、嫌いな行動が、こうなってくれたら良かったのに」「せめて、こうして欲しかった」ということの本質は何でしょうか?
その本質的なことを、あなた自身が苦手、ということがないかを振り返ってみてください。
昔に比べたら、今はだいぶできるようになったとしても、元々は、とても苦手。
特に、「大切な場面になればなるほど、それを体現することが難しい」ということがありませんか?
それが、あなたの「人生のテーマの裏面」になっていることがあります。