「ソフロロジー出産」って、本当のところは一体どんな出産なの?

Vol. 3では、「ソフロロジー出産が何故、妊婦さんと赤ちゃんに優しい出産なのか?」その背景ついて、体の仕組みを、お伝えします。

筆者は、元京大医学部の研究室に勤めていたリケジョ・セラピスト。

現在は、フランス労働省管轄『RNCP』のレベル認定を受けたソフロロジスト(ソフロロジーを実践するセラピスト)になってます。

RNCP

Vol. 2では、特に、出産時の痛みの軽減に大切なことは3つありますよ、ということをお伝えしたところで終わっていましたね。

次の3つの要素を持っている妊婦さんの出産時の痛みが軽いといわれています。

産時の痛みを軽くする3つの「ポジティブなイメージ」》

  1. 妊婦さんが出産に対してポジティブなイメージを持っている。
  2. 妊婦さんが母親としての自信を持っている。
  3. 妊婦さんが女性としての自分の体を信頼している。

 

では、これから「ポジティブシンキングでいこう!」という気持ちでいれば「出産時の痛みがなくなるのか?」というと、残念ながらそんなに単純な話でもないんですよね。

痛みに対する恐れや出産についての「なんとなく不安な気持ち」は、実は、顕在意識ではなく無意識に潜んでいるからです。

心の奥底に隠れている不安へソフロロジー出産がどうアプローチしているのかについてお話します (*^-^*)。

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無意識とは?

無意識というのは、最も分かりやすくいうと、寝ているときの意識の状態です。

寝ている間、脳は活動していないような気がしますが、実際はそうではありません。

寝ている間に外で激しい雨音や雷が鳴っても気づきませんが、脳は、その音をキャッチしています。

脳は寝ている間の激しい雨音や雷をキャッチしてはいても、顕在意識の情報としては気づいていないということです。

だって、大切な情報ではありませんから。

寝ている間の無意識の脳波をデルタ波といいます。そして起きているときの顕在意識の脳波がベータ派。

通常、ベータ派にいるときは、デルタ派の体験は「夢」として片付けられ、正確にどんな体験をしたのかは記憶に残りにくい性質があります。

ですが、シータ波で経験したことは、無意識と顕在意識の両方で体験を共有しやすい、という性質があります。

シータ派は、眠りに落ちる寸前のまどろみの状態に出てくる脳波で「深いリラクゼーション状態」にある脳波です。(この状態のことをソフロロジーでは、『ソフロリミナルな状態』といいます。)

ソフロロジー出産のセッションでは『ソフロリミナル状態』へ移行してイメージトレー二ングを行います。

すると、同じポジティブなイメージが顕在意識と無意識とで共有されることになるんですね。

ソフロロジーは人によって効果の出方が違うのか?

野原と妊婦

日本で「ソフロロジー出産」を行っている産院では、助産師さんからソフロロジー出産の講習を受けられる場合もありますが、ソフロロジー出産のCDで「ひたすらイメージトレーニング」をしてソフロロジー出産に挑戦した、という話もたくさん見かけます。

そんな体験談の中には、絶大な効果を感じた方もいらっしゃれば、イマイチだったという証言もあるんですね。

例えば、こちらのブログ(はなの初育児日記)では、ソフロロジー出産を行っている産院の例で、様々な出産があることが紹介されていました。

ソフロロジーがあまりうまくできていなく、普通のお産みたいに出産されていた方もいたので(笑)ソフロロジーを導入している病院で出産されたとしてもママによって合う、合わないはあると思いますが…
(※*はなの初育児日記*より一部引用)

こう聞くと「果たして自分はソフロロジーの効果を感じられるタイプなのか否か?」と疑問に思うのも、うなずけます。

でも安心してください。

生まれつきソフロロジーの効果が出るタイプと、そうでないタイプの方がいるわけではありません

にも関わらず、ママによって効果に差が出てしまうのは何故なのでしょうか?

女性が持っている心と体の安心の土台

妊娠・出産は古くからたくさんの女性が経験してきた人生です。

けれども、一人の女性の一生にとっては、特別で大切な出来事であることに違いはありません。

妊娠すると同時に、女性は身体的、感情的な変化を体験します。

ホルモンバランスが変わりますので、自分ではないような感情が出てきたり、何もしていないのに体調が辛かったり、それでも、その変化を周りに理解してもらえなかったりします。

そのような、肉体的・精神的な変化が一気に押し寄せてくることによって、妊娠した女性は、大きな動揺と不安感を体験します。

ところが、現代社会では経済活動が最優先なので、そういった感情を妊婦さん自身も抑圧してしまうことが沢山あります。

つまり、気づいていなくても妊婦さんの心には、次のような葛藤が生れているのです。

・母親になることへの「喜び」と「動揺」。
・出産の痛みや大変さへの「怖さ」や漠然とした「不安」。
・子どもの健康や出産時のトラブルに対する「心配」。
・妊娠に伴う体形の変化への「嫌悪」。(ない人もいます)
・つわりや身体のしんどさに対する「不満」。
・子育てに対する「意気込み」と「自信のなさ」。
・子どもへの「愛情」と「自分のキャリアを優先させたい気持ち」。

これら潜在的、顕在的に感じる不安や戸惑いは、妊娠・出産体験を大きく左右する一因となります。

実際には、こうした不安や戸惑い、心配に動揺しやすい女性と、元々、心の底の安心感が強い女性がいます。

自分に自信があったり、出産や子育てのサポート環境に恵まれていたり、夫婦仲が円満だったりする方は、こうした不安や心配に左右されにくいため、「出産」がスムーズにいきやすくなります。

日々の練習

また、ソフロロジーは頭で理解して実践できるようになるメソッドではなく、スポーツやダンスのように繰り返しトレーニングすることによって身に着けることができるメソッドです。

そのため、「一度ソフロロジーCDを聞いただけ」ではソフロロジー出産の恩恵を受けにくいのは事実です。

スポーツやダンスでは、正しい体の動きができるようになるために、繰り返し練習しますよね。

講師から指導を受けて1度や2度できても、毎回できなければ「できるようになった」とはいえません。

体や無意識がリラックス状態を覚えるのも同じなのです。

無意識の感情や思考

Vol. 2でお伝えしたように、出産時の痛みの軽減に大切なことは3つあります。

産時の痛みを軽くする3つの「ポジティブなイメージ」》

  1. 妊婦さんが出産に対してポジティブなイメージを持っている。
  2. 妊婦さんが母親としての自信を持っている。
  3. 妊婦さんが女性としての自分の体を信頼している。

ただ、こうした「ポジティブなイメージ」というのは、不安の気持ちの上から上塗りしても、なかなか難しい部分があります。

何故なら、不安や心配がある方が「ポジティブなイメージ」トレーニングに取り組んでも、本音と一致しないため、心に反発が生まれるからです。

例えば、「私は立派に子育てができる」と、思おうとしても、旦那さんが全く家にいなかったり、頼れる親戚が近くにいなかったり、縁のない土地に旦那さんの都合で引っ越してきたばかりの女性が、「100%、子育てに自信を持つ」というのは、難しいものがあります。

「私は母親として自信がある」と自分の心の中で言ったとき、無意識に「でも、困ったときに頼りにできる人がいない」「悩んでも話を打ち明けられる友達がいない」「体力的に大丈夫なのか?」そんな「自信を否定する理由」が、心に自然と湧き出てきてしまうのです。

ポジティブなイメージを無理なく身につけていくには、それ相応の心のステップというものがあります。

無理なく、ソフロロジー出産に挑戦したい方は、ステップを追って「3つのポジティブなイメージ」を心と体に育てていくための「ボディワーク」と「呼吸瞑想」を収録した「オンライン・ソフロロジー出産」をおススメします。

心理ケアの手法から身に着け、子どもとの心の “きずな” を育み、ポジティブなイメージを心と体に育んでいくことで、出産だけでなく、その後の人生にも大きな恩恵を受けることができます。

ソフロロジー出産についてのご案内はコチラからどうぞ。

ソフロロジー出産・オンライン 

「オンライン・ソフロロジー出産」は、特にソフロロジー出産を行っていない産院でも「ソフロロジー出産」が自力で、できるようになるコンテンツです。

「お近くにソフロロジー出産の施設がないけれど、挑戦してみたい」また「海外在住だけど、日本語の出産準備メソッドが知りたい」といった方には、おススメです。

では、ここからは「ソフロロジーって、そもそも何なの?」という方のために、「ソフロロジー」についてご紹介します。

そもそもソフロロジーって何?

ソフロロジー出産で出産の痛みが緩和できることは分かったけれど「そもそもソフロロジーって何?」と、気になった方も多いことでしょう。

ソフロロジーは元々
「体と心をほぐしバランスのとれた状態」
へと導いていくメソッドです。

ソフロロジーの名前には、次の3つのギリシャ語が含まれています。


sôs

調和・均衡


phren
フレン
意識・精神

logos
ロゴス
思考・言葉

 

このセラピー・メソッドは、スペインの精神科医アルフォンソ・カイセド氏が考案し、初期の頃には精神症を患う患者さんに行われていたものでした。

けれど、パリの学会で発表されて以来、心身の状態を健康に保つのに本質を捉えたメソッドであることから、医師の間で高いと評判を得て、様々な分野に取り入れられていきました。

こうして現代のヨーロッパでは、ストレスケア痛みのコントロール、自己成長、そして出産準備のために効果の高い手法として幅広く活用されるようになったのです。

例えば、次のようなものです。

  • 仕事や日常のストレス、苦手の克服。
  • 子どものメンタル・ケアや、あり余るエネルギーの発散。
  • 思春期・老年期における心身の変化からくる不安症状の鎮静。
  • 闘病中の痛みの緩和や生活の質の向上と、前向きな闘病生活の実現。
  • 試験やコンクール、オーディション、出産などの特別なイベントをスムーズに迎えるためのメンタル・トレーニング。
  • アルコールやタバコ依存症などの克服。
  • 飛行機や乗り物、蜘蛛への過度な恐怖など、生活に支障をきたす恐怖症の克服。
  • 集中力UP。
  • 不眠の解消と睡眠の質の向上。
  • スポーツ選手のメンタル・トレーニング(オリンピック選手なども使われています)。
  • 精神的な自己啓発。
  • 耳鳴りの治療。

このように広範囲に実践されているソフロロジーですが、実践のポイントは次の3つです。

《ソフロロジー・メソッドの実践3つのポイント》

1. 穏やかな呼吸を感じる
2. ゆるんだ体の感覚を感じる
3. 気持ちが安らぐイメージに身をゆだねる

要は、「リラックスした、ゆるんだ自分を感じる」ということなんです。

「オンライン・ソフロロジー出産」では、さらに詳しく科学的メカニズムを説明させて頂いていますが、音楽やアロマの力を借りるのではなく、「自分の力で自分をリラックスさせることができる」メソッドが本来のソフロロジーの真髄です。

「自分の力で自分をリラックスさせる」テクニックは、人生のどんな場面においても、大きな恩恵をもたらしてくれます。

そして、そのテクニックの土台の上に、出産をスムーズに進めるための知恵がつまったメソッドが「ソフロロジー出産」なのです。

ソフロロジー出産の練習はいつ頃から始めるのがいいの?

「オンライン・ソフロロジー出産」について言うと、「早ければ早いほど恩恵が大きい」です。

何故なら、妊娠初期からソフロロジーに親しみ、つわりや流産への心理的不安やプレッシャーから解放されることで、妊娠中の母親と胎児への恩恵がとても大きく、「ソフロロジー・メソッドの恩恵を受けた妊娠体験」が出産をスムーズなものにしてくれるからです。

逆に、出産予定日から2ヵ月を切るとトレーニング期間が短く、ソフロロジー出産の恩恵を受けにくくなります。

「ソフロロジ―出産」の準備を通して身につけた心や体のケア手法は一生ものです。「育児のストレス・ケア」や「2度目の出産」のときにもお役立て頂けます。

おまけ ~ ヒプノバーシング経験者の私がソフロロジー出産をしたい理由

実は、私はヒプノバーシング(自己催眠出産)経験者です。

でも、第2子を授かることがあれば、今度はソフロロジー出産をしたいと望んでいます。

その理由は、簡単です。

「ヒプノバーシング」は、痛みの緩和にフォーカスしているのに対して「ソフロロジー出産」は妊娠・出産の質を上げるところまで考えられているからです。

実は意識の状態を下げ「深いリラクゼーション状態」に移行するテクニックを身につけるだけで、ほとんどの痛みは緩和することができます。

それがヒプノバーシング。

簡便といえば簡便な方法なのですね。

けれど、それで妊娠・出産の質が変わるかというと、答えは否。

出産時に意識を変性状態へ移行させるテクニックを身につけただけでは、潜在意識を整え、体や心を最良の状態へと導くことはできません。

体と心全体で生まれてくる赤ちゃんを迎え入れ、その後の新しい生活を、心のゆとりをもって進められるようになるには、やはりソフロロジーの方が効果が高い、と私は感じています。

ソフロロジー出産についてのご案内はコチラからどうぞ。

ソフロロジー出産って?