人にお願いされて「断る」のが怖い、相手と違う意見を言うのは嫌われるのが怖い、だから、とりあえず同意の返事をしてしまう。
そんなことが続いてモヤモヤしていませんか?
こういったことが繰り返されると、表面上、人間関係がうまくいっても、心の中ではイライラ、モヤモヤが溜まり、余計に人間関係がこじれてしまいます。
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でも、反論するなんて、リスキーなこと、できない・・・
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大丈夫です。
ファースト・ステップとして「反論しないけど、同意もしない」まず「返事を保留にすること」から始めてみるのはどうですか?
反論することはリスク?
反論したいけど、反論できない。
相手の言い分に「違和感」を感じたとき、あなたは反射的に、相手を優先する言動をとっていませんか?
《反論することのリスク》
- 相手に悪い人だと思われるかもしれない。
- 人間関係にひびが入るかもしれない。
- 抗うエネルギーがいる。
一方で、反論することのメリットは?
《反論することのメリット》
- 自分に正直でいられる。
- イヤイヤ引き受けたことをやる不愉快な時間を、
自分が好きなことに勤しむ楽しい時間に変えることができる。 - その結果、疲れにくくパワフルな自分になれる。
実はデメリットは空想で、実際にはそうなるわけではありません。(この記事では、そうならない断り方をお伝えします。)
反対に、メリットの方は現実で、実際に叶います。
つまり、本当は、断ることのデメリットはなく、メリットだけを享受することができるのです。
そう言われたら、実践してみるしかないですよね?
断るステップ
断る。どうやって??

と、考えあぐねるのは、やめましょう。
断るためのステップはたったの3つ。シンプルです。
- 「ノー」と言うための心と頭の準備をする。(頭の中で断ることを決める)
- 実際に「ノー」と言う。 (行動する)
- 一度「ノー」と言ったら、それを覆さない。(行動したことをひっくり返さない)
シンプルでしょう?
断ることに決める
まずは、どういうコトに対して「自分はノーと言いたいのか?」知っておきましょう。
そのことを知るための自分への問いかけはコチラです。
《「断りたいのか?断りたくないのか?」判別方法☆3つの問いかけ》
- 本当にそれをしたいと思っているか?(相手に同意しているか?)
- 本当に自分が嬉しくなることなのか?
- 心のどこかで「相手に従わなければならない」と感じていないか?
1と2の答えがイエスで、3の答えがノーの場合のみ「イエス」と答えてください。
それ以外は全部「ノー」です。
心の準備をする
断ることに慣れていないあなたは、「本当に断っても大丈夫かな?」「異論を唱えても、険悪にならないかな?」
という不安の声が心の中に聞こえてくるかもしれません。
確かに、相手にはすこし「がっかり」されるかもしれません。
でも、がっかりすることは、本当に相手にとってデメリットなのでしょうか?
実は、断ってもらえなかったがために、後々困った事態に陥ることはよくあります。
例えば、何かを頼んだときに、やれない事情があるなら、「できない」と、最初からはっきり言ってくれた方が助かります。
安請け合いされて、後で、できていなかったことが分かると、本当に困りますし、頼んだことをしてくれても、後から「いやいやだった」ことが分かり、傷つくケースもあります。
頼んだ人にとっては、引き受けてもらえたら、「頼んだ自分に同意した上で快く引き受けてもらえた」と思い込むものが多いからです。
「イヤイヤやるくらいなら、最初からそう言ってほしかった」という気持ちになったこと、あなたも過去にありませんか?
無理にイエスと言われたり、渋々イエスと言われたりするよりは、最初から、さっぱり「ノー」と断ってくれた方がお互いに楽。
人間の心理って、そんなものなんですよ。
罪悪感を感じない
相手に同意しないことに、罪悪感を感じない。
これも、とても大切なことです。
何故なら、「相手と違う意見を持つ」「断る」という行為は、相手の人格を否定することではないからです。
あくまで「頼まれたこと」や「相手が言葉にしたこと」に対して同意していないことを伝えるだけです。
あなたが「同じように感じない」ということは、「相手の言っていることが間違っている」ということとは違います。
相手と違う意見を伝えることに抵抗がある方は、多くの場合「自分と違う意見を他人に言われると、自分が否定された気分になって気分が乱される」傾向があります。
自分が誰かに断られたときに、自分がどういう感情を抱くか?そこも振り返ってみてください。
具体的な断り方:例文つき
実は「断る」のに、必ずしも「ノー」と言う必要はありません。
「イエス」と言わない。これが「断る」ことの本質なんです。
ですから、異論を唱えるわけではないけれども、同意もしないまず「返事の保留」から始めてみると、案外ラクに断れます。
自分が同意できないことを言われた場合
自分の意見を濁し、相手の言っていることも否定しない対応でも、賛同していないことは伝わります。
「そうなんですか?」
「へー、本当に」
「それは知りませんでした。初耳です」
「あ~、そういうこともあるかもしれませんね」
「私には、難しくて分かりませんけど」
「私には、なんともいえませんけど」
仕事で自分が批判されたけれども、それが理不尽だと思うとき
自分一人で答えない。相手の言い分だけを確認する。
「確認してから、お返事させて頂きます」
(妥当な批判なのか、判断を保留にする)
「〇〇さんは、△△と思うんですね?」
(自分はそれについてどう思うかを答えず、相手が思っていることだけを承認する)
「上司に(担当のものに)判断を仰ぎますので」
(責任者に自分以外の人間を加える)
他人の悪口などに同意を求められて、困ったとき
巻き込まれたくなときには、自分の反応が白か黒か相手に感じ取れないような無表情をして返事をすると、相手もトーンダウンせざるをえなくなります。
人には皆「いい面も悪い面もある」と一般化した切り返しをすると、話の内容が「特定の誰か」から、「人ってこういうもの」という人の習性の話に早変わり。
「どうなんでしょうね。そういうのを嫌がる人もいるかもしれませんね」
「微妙なところですよね」
「そういう話は、初めて聞きました」
「完璧な人なんていませんからね」
「〇〇さんも人間だってことかもしれませんね」
「はぁ、へー。そんなこともあるんですね」
「ちょっと・・・、私にはよく分かりませんけども
〇〇さんがイヤな思いをしたのは分かります」
お節介な発言に対しての切り返し方
「なんで結婚しないの?」と、お節介なことを言われたり、お願いしてもいないのに「良い人いるから紹介するよ」と言われたり、踏み込まれたくない領域に、ズカズカ入り込まれて困ることもありますよね。
こういったとき、相手は本気であなたの幸せを考えているわけではなく、お節介を焼くことで「自分が優位に立った気分」を味わいたかったり、「心が満たされない現実から目を背けたかったり」しているだけです。
「いろいろ、私のことを考えてもらってありがとうございます。でも、自分の人生は自分で決めたいので」
と言って、スマホなどを取り出したり、お手洗いへ席を立つなど、余裕の笑顔でスマートに距離を置くようにしてみてください。